季節のレシピ⑥ 『簡単なめたけ』
(監修)
帝京平成大学薬学部教授 金子希代子 先生
株式会社フォーラル 管理栄養士 孰賀佳冬 先生
そろそろ秋が近づいてきました。秋のレシピとして、キノコのレシピを紹介します。干していないキノコは全体にプリン体が少なめです。食物繊維が豊富でエネルギーも少ないのでヘルシーな食材として使って下さい。
- えのきたけ
- 1袋
- みりん
- 大さじ1
- しょうゆ
- 大さじ1
- ゆず七味
- お好みで
1食分
- エネルギー
- :76kcal
- 食物繊維
- :3.3g
- たんぱく質
- :3.7g
- 食塩相当量
- :2.6g
- 脂質
- :0.2g
- プリン体量
- :42.0mg
- 炭水化物
- :15.7g
- えのきの根元を切り落とし、4等分にする
- フライパンにえのきをほぐし入れる
- みりん、しょうゆを入れたら蓋をして2分中火にかける
- えのきに火が通ったらお好みで辛味を足してできあがり
ごはん、麺、豆腐にも合う味付け
今回はゆず七味を使いましたが、鷹の爪などお好みの辛味でどうぞ
辛味以外にも千切りしょうが、こんにゃくなども合います
早めに食べきれない時は、そのままお味噌汁の具材にすることもできます
干していない生のキノコはプリン体が少なめです。キノコは90〜95%が水分なので、干すことで重さが1/10〜1/20になります。プリン体は水分のように蒸発しないため、濃縮されます。従って、干したキノコのプリン体量は相対的に増えることになります。具体例を上げると、生しいたけは100gあたり15〜20mgのプリン体を含むのに対し、干ししいたけは100gあたり240〜380mgを含みます。10〜20倍になっていますが、単に水分が蒸発しただけなので、生のしいたけ1個分とそれを干した乾燥しいたけ1個分(元の大きさは同じもの)のプリン体量は同じです。時々、水分だけが蒸発していることに気づかない方がいるので、ご注意下さい。でも、生と干したものでは味が違うと思いませんか?それは、生のキノコでは大部分のプリン体を高分子の核酸として含むのに対し、干したキノコでは干すことにより高分子がうま味成分として知られるグアニル酸(グアノシン一リン酸)等に分解したためです。このような変化は肉や魚でも起こっています。次回もこのプリン体の中身について解説します。