尿酸“知”コンテンツ

合併症を
考えたレシピ

高尿酸血症に合併した生活習慣病も考慮したレシピをご紹介しています。

肥満または肥満症の合併を考えたレシピ①
しらたき中華サラダ

(監修)
帝京平成大学薬学部教授 金子希代子 先生
株式会社フォーラル 管理栄養士 孰賀佳冬 先生

肥満または肥満症を合併する高尿酸血症・痛風の患者さんにお勧めするレシピの1回目です。
1回目は副菜で、エネルギーの少ないしらたきを使った『しらたき中華サラダ』の紹介です。

材料(2人分)
しらたき
1袋
きくらげ
6個
にんじん
1/2本
きゅうり
1本
☆砂糖
小さじ2
☆酢
大さじ2
☆しょうゆ
小さじ2
☆ごま油
小さじ1
ごま
たっぷり

1人分

エネルギー
:72kcal
食物繊維
:5.6g
たんぱく質
:2.2g
食塩相当量
:0.5g
脂質
:3.6g
プリン体量
:11.7mg
糖質
:5.4g

エネルギー産生栄養素バランス(PFC)=P:12.2% F:45.0% C:42.8%

※エネルギー産生栄養素バランス(PFC):エネルギーを産生する栄養素(Protein:たんぱく質・Fat:脂質・Carbohydrate:炭水化物)のエネルギー比率を示したもの

作り方
  1. 食材を食べやすい大きさに切る
  2. しらたき、きくらげ、にんじんを茹で、水気を切る
  3. ☆を合わせる
  4. よく水気を切った2に☆を合わせ、冷ます
  5. 冷めたらきゅうりを合わせ、盛り付けたらごまをかける
管理栄養士からひと言

春雨で作ることが多い甘酸っぱい中華味のサラダを、しらたきで作りました。
しらたきは、でんぷんを主成分とする春雨と比べると、エネルギーは約1/10、食物繊維は約3.6倍とお勧めの食材です。
しらたきをよく茹でることで、臭みが気になりにくくなります。
食材は冷めるタイミングで味が染み込むので、一度冷ますことがポイントです。

コメント

 高尿酸血症・痛風の患者さんには、太った方も多くいらっしゃいます。実際、日本人を対象とした疫学調査によると、体格指数(body mass index:BMI)や体脂肪率が高くなると、それに伴って血清尿酸値が高くなることが報告されています。血清尿酸値が高いと痛風のリスクが上がりますので、自分の体格指数(BMI)や体脂肪率を把握しておくことが大切です。
 体格指数(BMI)は、体重(kg)/身長(m)2で計算できます。簡単な計算なので、自分の健康管理のために、BMIの計算をする習慣をつけ、適正体重である『BMI=22.0』を目指すのが良いと思います。世界保健機関(WHO)の判定基準で、普通体重とされているのは『BMI=18.5~25.0未満』です。自分の体重がこの範囲に入っているように心がけて下さい。
 BMIが25.0を超えると肥満と判定されます。肥満はさまざまな病気と関連しています。新型コロナウイルス感染症の重症化因子の1つに肥満があげられたことは記憶に新しいと思います。肥満と高尿酸血症・痛風も、お互いに関連していますので、体重管理が大切になります。
 そこで、今回のレシピは、低エネルギー、低プリン体を目指しました。中華サラダというと春雨の印象が強いのですが、エネルギーの少ないしらたきを春雨の代わりに使うことで、エネルギーもプリン体も抑えられ、肥満と尿酸値や痛風を心配する方にお勧めするレシピです。