しいNEXT Generation

若手医師紹介

各先生のご所属等は掲載当時のものです。

日本痛風・尿酸核酸学会において、2021年5月に新たに発足した「若手委員会」のメンバーを順次紹介します。

ご挨拶

「日本痛風・尿酸核酸学会」は1977年に「尿酸研究会」として発足し、今年で43年を迎える伝統ある学会です。痛風・高尿酸血症および関連疾患の治療や予防だけでなく、原因となる遺伝子や尿酸トランスポーターなどの基礎研究も活発に行われています。毎年2月に開催される学会総会では、臨床または基礎研究を行っている研究者が一同に会して議論することにより、高い研究レベルを維持し、本分野において日本をリードする存在となっています。

国民生活基礎調査によると、痛風で通院した患者は2019年に125.4万人で2016年から15万人増加、1998年からでは平均して3年で10万人ずつ増加しています。高尿酸血症の患者数は痛風の約10倍と推計されるため、1,000万人を超えると考えられ、これは成人男性の4~5人に1人の割合です。高尿酸血症の頻度は米国、英国、台湾などと同程度ですが、日本では痛風の頻度とその重症度が低く、痛風の予防と高尿酸血症の治療が適切に行われていることが示されています。その中心的役割を本学会が果たしており、なかでも学会における若手の研究者は将来を担う頼もしい人材です。

2020年10月には「循環器病対策推進基本計画」が閣議決定され、脳卒中、心臓病などの循環器病に至る生活習慣病として、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病と並んで、高尿酸血症が記載されました。血清尿酸値は循環器病に至る生活習慣病の第4のリスクマーカーであると考えられ、循環器病と尿酸に関する若手研究者の研究も注目されています。

このような背景のもと、本学会では2021年5月に新たな組織として「若手委員会」を発足しました。若手による研究を通じて、学会の活性化を図ることを目的としています。本コーナーでは「若手委員会」のメンバーを順次紹介します。まずは各先生方の人となりを知っていただき、今後の研究を通して、尿酸、痛風、プリン代謝に関連する分野がさらに発展することをご期待ください。