尿酸“知”コンテンツ

プリン体の理解を
深めるレシピ

食材や調理方法を通してプリン体について学べるレシピをご紹介しています。

プリン体の理解を深めるレシピ②
お好み風キャベたま

(監修)
帝京平成大学薬学部教授 金子希代子 先生
株式会社フォーラル 管理栄養士 孰賀佳冬 先生

プリン体の理解を深めるレシピの第2弾として、今回は卵を使ったレシピを紹介します。卵は、良質なたんぱく質を含んでいるにも関わらず、プリン体はほとんど含んでいません。尿酸値の高い人に勧められる食材で、一日に1個が適量です。

材料(1人分)
キャベツ
3枚
小ねぎ
大さじ2
たまご
1個
お好み焼きソース
小さじ1
あおのり
少々
マヨネーズ
小さじ1
紅しょうが
お好みで

1人分

エネルギー
:133 kcal
食物繊維
:2.5g
たんぱく質
:8.0g
食塩相当量
:0.9g
脂質
:8.3g
プリン体量
:11.2mg
糖質
:6.2g

エネルギー産生栄養素バランス(PFC)= P:24.1% F:56.2% C:19.8%

※エネルギー産生栄養素バランス(PFC):エネルギーを産生する栄養素(Protein:たんぱく質・Fat:脂質・Carbohydrate:炭水化物)のエネルギー比率を示したもの

作り方
  1. キャベツは細切り、小ねぎは小口切りにする
  2. 薄焼きたまごを作り、上に野菜を乗せたら蓋をして蒸し焼きにする
  3. お皿に盛り付け、ソースを塗り、あおのり、マヨネーズをトッピング
  4. お好みで紅しょうがを添えて出来上がり
管理栄養士からひと言

市販の千切りキャベツや刻み小ねぎを使うと、10分でできる簡単なレシピです。
ソースはかけずに塗ることで、全体の量を減らすことができます。
色々な野菜が合うので、お好きな食材でアレンジを楽しんでください。

コメント

 今回は、卵について解説します。
 卵は、生命が誕生する素になる1個の細胞です。手の平くらい大きい鶏卵が1個の細胞と言われると不思議な気がすると思います。でも、雌の持つ卵(らん)が受精することで細胞分裂が始まり、組織への分化を経て生命が誕生することを考えると、大きくても1個の細胞であることが理解できるのではないでしょうか。
 生命が誕生するまでの栄養分は、元の卵の中に含まれていなければいけません。そのため卵は、たんぱく質や脂質など、豊富な栄養分を含んでいます。
 一方、卵には1個の細胞分の核酸(遺伝子:DNA)が含まれていれば良いことになります。さらに正確には、卵は減数分裂しているので、遺伝子の量は半分になっています。プリン体は、主に遺伝子などの核酸に由来するため、卵に含まれるプリン体はとても少なく、ほぼゼロとなります。
 鶏卵は1個が約50gですので、100gは2個の鶏卵にあたります。そのため、100gあたりのプリン体量は、鶏卵2個分の核酸であり、さらに正確には、通常の細胞1個分の核酸に相当します。細胞1個分ですから、とても少なく、限りなくゼロに近い数字です。
 尿酸値の高い患者さんには、コレステロールなど血液中の脂質も高い方がいらっしゃいます。卵は良質なたんぱく質を含む栄養豊富な食材でプリン体もほとんど含まれていませんが、コレステロールなどの脂質が多く含まれるので、食べる量は一日1個程度にするのがお勧めです。